みなさん、こんにちは。スタジオワイルドローズの町田です。
今週もペニーブラッド・インヘリターズストーリーに収録される三篇の物語のうちのひとつ、『ペニーブラッド・ハイドシーカー』を紹介します!
ハイドシーカーは、1924年のヨーロッパを舞台にしたダークホラー小説です。
主人公はイギリス情報部(SIS)のエージェント、エミリア・ドーソン。そして、彼女をサポートするためにニューヨークからやって来たアメリカ連邦捜査局(BOI)のマシュー・ファレル。
ペニーブラッド本編から引き続きのヒロインと主人公です。
二人は一年前の1923年に出会い、一緒に世界を覆い尽くそうとしていた異界からの侵略を阻止しました。その後は、それぞれの母国で活動していたマシューとエミリアですが、本作で再びバディを組んで怪事件に挑みます。
「……で、詳しい話を聞こうか。俺たちの領分なんだろ?」
「ええ」
二人の再会は新たな脅威から世界を守る戦いの幕開けになります。
「あとは任せてくれ」
1923年の戦いにより、マシューの顔には化身時に浮かぶ傷が刻まれました。
「喜んでもらえて、良かったわ!」
エミリアは人々の平穏を守るために悪を圧倒します。
「マシュー・ファレル。エミリア・ドーソン。君たちに会える瞬間を心待ちにしていたよ」
異界から目覚めの世界を狙うものたち。彼らはあなたのすぐ近くにいるかもしれません。
・プロダクションノート
ハイドシーカーは歴史上の有名な殺人事件を題材に敷き、シャドウハーツ・シリーズからペニーブラッドへ続くクトゥルフ神話の要素を加えて構成されています。
ハイドシーカーのゲームのようなストーリー展開は、将来的にPB本編で描かれるシナリオの面白さを先に本作で体験できるようにしたいと考えて組み立てました。読んでいただければペニーブラッドの独特で暗く重たい世界、キャラクターたちの性格や言動、モンスターとの戦いなどが垣間見れるはずです。
そして、小説である本作でもキャラクターの魅力を可能な限り引き出すように努力しました。それは脇役も例外ではなく、とくにコミカルなシーンを担当するキャラとして意外な人物を登場させています。個人的にはとても気に入っているのでみなさんにも受け入れてもらえたら嬉しいです。
インヘリター、狭間の世界、目覚めの世界……等々、物語の節々には今後のストーリー展開やコズミックホラーを連想させる世界観のヒントになる専門用語が出てきますが、これらは歴史やクトゥルフ神話に詳しい方ならピンとくるでしょうし、知らない方もあれこれと推理をしながら楽しんでみてください。
なお、ハイドシーカーとは「隠れ家」や「アジト」といった意味を持っています。
今回情報公開したハイドシーカーでインヘリターズストーリーに収録される三篇がすべて出そろいました。どれもオリジナリティーに溢れ、各篇ごとの魅力を確立しながらペニーブラッドの世界を築き上げたエンターテイメントです。
どうぞ、『ペニーブラッド・インヘリターズストーリー』にご期待ください!
町田